まさふくとさきぱんの夫婦ブログ

共働き夫婦の奮闘記

【書評】コマツのアフターマーケット戦略がすごいぞ!

こんばんは。

 

夫のまさふくです。

 

本日は「アフターマーケット戦略  コモディティ化を防ぐコマツのソリューション・ビジネス」という本を紹介します。

 

アフターマーケット戦略―コモディティ化を防ぐコマツのソリューション・ビジネス

アフターマーケット戦略―コモディティ化を防ぐコマツのソリューション・ビジネス

 

本書は2011年に書かれた少し前の本ではありますが、アフターマーケットで成功をおさめているコマツのアフターマーケット事業に特化した本ということで気になっていました。

 

では紹介していきます!

 

 

 

 

コマツとは?

コマツとはショベルやダンプカーなどの建設機械(以下建機)を作っている会社です。

 

建設現場や工事現場で活躍してるアレですね!


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※コマツホームページより

 

コマツはこの建設機械において日本一、世界でも2番目の事業規模の会社です!

 

売上は2018年度で2兆7,000億円を超えているマンモス会社で、事業はグローバル展開しています。(海外旅行するとよくコマツの機械見ますよねー。黄色いやつ!)

 

そして利益率も15%程あり製造業にしては高いことが特徴です。(製造業平均は4%)

 

 

読むきっかけは?

この本を読もうと思ったきっかけは以下の2点より仕事に活かせると考えたからです。

 

①私自身がアフターマーケットに従事していること

 

私は機械の営業職ですが、新たに機械を売るのではなく部品を売る仕事をしています。

 

同じアフターマーケットに従事するものとして、成功していると名高いコマツの事例は気になっていました!

 

 

②その中でも同じ製造業であり、製品としての特徴も近いこと

 

製造業であればほとんどの製品でアフターマーケットはあります。

 

有名なのはプリンターやエレベーターですかね。

 

私が仕事で扱う製品は以下の点でコマツと類似点があり学べることが多いと考えました。

・部品点数が多い

・グローバル展開している

・間に代理店が入る

 

 

アフターマーケットの課題

アフターマーケットの課題は何と言っても手間がかかることです。

 

しかもコマツ、代理店(販売店)の両者にとって手間です。

 

新品の建機であれば売って終わりですが、アフターマーケットはその建機が使われる限りずっと続きます。

 

手間となる要因は建機には1機種あたり5,000種類程の多くの部品が使われていることがあげられます。

 

関連するドキュメントを検索、部品を探し出す、在庫の有無を確認、発注する。それも機種の種類も多くあるため、これらの作業は膨大な手間がかかっていました。

 

すぐにメンテナンスのために部品補給や修理をしなければならないのに、この手間のために情報のやり取りに時間がかかり、結果として中々再稼働出来ないといったことが起こっていました。

 

コマツの取り組みポイント

コマツの取り組みポイントで特徴的なのは以下の2点です。

 

※他にも行動指針を定め徹底していることが触れられていますが、これはアフターマーケットに限ったことではないため割愛します。

 

 

①KOMTRAXを装備

KOMTRAXとはセンサーとGPSなどの通信機能を持った装置であり、これが各建機を管理しています。要は監視システムですね。

この装置によりコマツ自身が納入した機械の稼働状況を管理できるようになりました。

 

その結果、いつどこの建機に部品交換や修理が生じるかを予測できるようになります。

 

建機部品は大型のものも多く、価格も高いことからあらゆる部品をストックしておくことは出来ません。ただし、KOMTRAXのおかげで需要が予測でき、代理店から顧客に対してメンテナンスの提案も出来るようになりました。

 

②CSSポータルの整備

このポータルは以下のような情報を含んでおり、代理店・顧客に活用してもらっています。

①営業支援ツール

②修理・メンテ契約ツール

③故障診断支援ツール

④品質情報ツール

⑤機械履歴情報ツール

⑥販売店業務支援ツール

 

このツールを使うことでダイレクトに情報を提供して容易に受注ができるようになりました。

 

この情報インフラが整う以前は販売店やコマツご膨大な紙ベースの資料を1つずつ調べながら顧客の機器トラブルに対応していたため、このツールにより対応スピードはアップしました。

 

またツールを活かして新たな部品供給や修理の需要を掘り起こしにも繋がりました。

 

コマツから学べること3選

①アフターマーケットで稼ぎたいならICTやシステム化は避けられない

 

コマツがKOMTRAXやCSSポータルを整備するのにどれほどの時間やお金をかけたのかは分かりませんが、コマツのように顧客数も多く事業が大きくなっている場合は、こういうシステム化は避けられなかっただと感じました。

 

特に市場が大きな成長を見込めない場合は、利益率が高く安定するアフターマーケットは重要視されます。アフターマーケットで稼ぎたいのであればシステム化の投資は避けられないのでしょう。

 

特に日本は昨今人手不足といった状態のため、人工費を抑える必要もありますね。

 

②アフターマーケットはすぐには伸びない

コマツは上記の通りシステム化やKOMTRAX搭載してきましたが、大きくアフターマーケットの売上高が伸びたわけではありません。

 

私自身、調べる前はこの2011年前後でアフターマーケットの売上高が大きく伸びているのかと思っていました。

 

ただ調べてみると売上の伸びは緩やかでした。

下記グラフを見る限り3-10%up/年でしょう。

 


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ここから読み取れるのは、このシステム化は必要なものではあるが、すぐに売上に直結するものではないということです。

 

こういうシステム化に投資する際は、長い目での成長を見込む(経営者からすると我慢)ことが大事だと思います。

 

③システム化だけで顧客情報のすべては把握出来ない

本書にKOMTRAXが入手出来る不具合の情報は実際に修理した不具合の2割程度であると記載があります。

残りの8割はユーザーからの情報や現場巡回している販売員によってもたらされたとのことです。

 

このことからシステム化や遠隔で情報収集は完璧ではなく、顧客との接点確保は必須ということだと思います。

 

システム化などを推進した場合、経営陣は「これだけ投資したのだから情報が集まるはず」と考え、営業人員を減らす流れになると思います。

 

ただポータルや監視システムはあくまでツールであり、顧客と営業マンの接点を簡単に減らすことは良くないんだろうなーと思いました。

 

まとめ

コマツという1つの会社のアフターマーケットに特化しているという点ではなかなか面白い本でした。

 

アフターマーケットに関わる方にはオススメできる本ですね!

 

ただ本としては同じ内容を繰り返してる節があったのは残念でした。

 

 

ほなっ!